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燃え上がる?火焔土器の意味

😀 くまなです
Hiroshiさんの投稿 [1]を受けて、縄文土器の中でも、ダイナミックでエネルギッシュな、通称「火焔土器」について紹介したいと思います。とくにその文様の意味について、ネット上で、さまざまな説が展開されているので、それを紹介してみます。
火焔土器
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みなさんも、この魅力的な形態や文様が何を表すのか、製作者の意識に同化してみましょう。
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縄文心象 [4]

胴部には畑と蛇が配置され、胴部中央より上に向かって植物が繁茂している様子を表現した巨大取手が2ヶ装着されている。土器の中央には女性人体文が組み込まれている。下から根菜文と重想された男根がつきだしている。女性の頭の部分は口縁部に二重円文で表されている。

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水の縄文写真館 [5]

火焔型土器文化が、信濃川中・上流域に限られていることから、この地方独自の神話・固有の信仰に根ざしていると思われる。 積雪平均年2.5mと云われる日本一豪雪地帯で、それが雪解けして日本一の信濃川となり、日本一の河岸段丘を造り出した。信濃川は、食糧資源ソースとしての母なる川であったと同時に、度重なる水害により縄文人を苦しめた猛威・呪いをも意味していたと思われる。
鶏頭冠に見える突起部分は、実は犬頭をイメージして創られたもので、狩猟には欠かせない良きパートナーであった犬に対する感謝・崇拝・信仰があったように思われる。 しかし狩猟から採集・漁労へ食文化の変化・多様化によって、犬信仰が次第に薄れていったと考えられる。
信濃川中・上流地方は、東北・北陸・関東地方との文化交流が盛んで、それらの地域文化により少なからず影響を受けたと思われる。 火焔型土器製作プロ集団が、製作コンセプト・神話に関する内部抗争から次第に孤立していき、外様文化により遂には追われる身となったと考えられる。

コラムdeH!NT [6]

炎とのことなのですが、タワクシ的には波に見えます。縄文時代に南方から荒波に乗ってやってきた史実を伝える、なんてもんじゃないんでしょうか。

中越地方の縄文世界 [7]

縄文人も現代人も自然の脅威の前では、時として神の存在を信じたくなる場合があると思う。もし、脅威の対象となる物の具現化だとしたら何が考えられるか。
雷の稲妻が描くギザギザや火焔土器と言うくらいだから火か。それとも水煙あげて流れる大水か。大風や大雪、月や太陽、流れ星などの天体現象も考えられる。
個人的には雷を一番と考える。なぜなら雷は大きな音やまぶしい閃光と共に、季節の変わり目を知らせてくれる大事な合図であると同時に、雨を降らせる事により自然の恵みを与えてくれる重要な自然現象であるからである。すなわち火焔土器の歯状紋は稲妻を現し、雷鳴を轟かす想像上の動物(神?)が鶏頭冠だと考えられないだろうか。その他、目に見えない脅威としてウイルスや細菌などによる病気も考えられる。
現代でも近代医療が届かぬ地域や届いたとしても時にまじないや迷信等に頼る民族、人々がいる。縄文人もその様な時、薬草などを火焔土器で煎じ、治療に使ったのではないだろうか。あの飾りは病気を退治する神の具現化なのではないだろうか。ただし、それが上記で考察してきたモノ達であるかも知れない。

【長岡造形大学理事長 豊口協氏】

火焔土器と言われている土器、あれは信濃川の丘陵地にしか出ていないわけです。しかもあれは縄文時代の最後、末期のころにちょこっと出てきて、そしてすぐ姿を消した。だからそのころ相当の暴れ川で、どうにもならなかった状態のときに、住んでいる人たちが神に祈りを捧げるために、神と人とを結ぶ言葉として信濃川の荒れた状態を土器に形づくって祈ったのだろうと、私は思っているのです。

われら信濃川を愛する「信濃川自由大学」 [8]
番外編【岡本太郎】

隆線紋は、はげしく、するどく、縦横に奔放に躍動し、・・・・その線をたどってゆくと、もつれては解け、混沌に沈み、忽然と現れ、あらゆるアクシデントをくぐりぬけて、無限に回帰しのがれてゆく。

縄文人の祈りについて [9]より)
さて、みなさんの考えはいかがでしょうか。

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