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文字の起源は市場にあった?

こんばんは~  まだまだ寒いですね。みつこ 😀 です。
私たちは今文字を当たり前に使っていますが、その起源って意外と新しいんですよ。
言語(コミュニケーション語) の起源は、それこそ人類の観念機能獲得時にまで遡れるほど、古い(500万年以上も昔です)のですが、文字記号 となるとわずか5000年くらいしか遡らないのです。
というか、アイヌのように文字を持たない民もいるんです。
驚きです
すべて口承で済んで、文字は必要ではなかったということなんでしょうね。
なので、なぜ文字記号(文字の起源?)が登場したか  その必然性に、2回シリーズで迫ってみようと思います。
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メソポタミアにおける文字記号発祥の起源を劇的に伝えてくれるのは、通称クレイ・ボールと呼ばれる古代の粘土製品だそうです。
関岡正弘氏のHP「文字記号の起源」 [3]ほか氏の関連ページ「国際資源論・前期」より引用させていただきました~。

古代オリエント博物館発行の「印章の世界」は、
「紀元前3300年頃のウルク、スーサ、ハブーバ・カビーラなどの都市からクレイ・ボール (土製球形封筒)と呼ばれる物が出土しています。
直径10センチ以下の球形で中空の粘土製で、表面全体に円筒印章が転がされています。
中空の中には、個々の商品を小さな簡単な形であらわした粘土製の駒が入っていました。
何種類かの駒が一緒に入れられ、発送商品の目録であったらしいのです。
駒の種類と数が商品の種類と数量を表わしていました。
(中略)
土製の駒の形が最初の絵文字と一致している場合もあり、文字の初現としての土製の駒は注目されています。
(中略)
(クレイ・ボールが使われ始めた)ころ、一辺10センチ以下の方形の粘土板に円筒印章を全面に転がし、
その後数量だけを刻んだ粘土板文書が作られました。
この種の粘土板文書が文字の初現であり、文字記録はまさに商取引の数字を記録することから始まったことがよくわかります」
と記しています。

具体的には、

たとえば、牧童が委託主から牛を預かって、夏期、山へ放牧に行く場合、帰ってきて、牛を返す場合に備えて、自分が預かった牛の種類と頭数を客観的に証明する必要があった。あるいは長距離交易の場合、実際に旅に出掛ける商人は、自分に委託された商品の「価値」を確定しておく必要があった

という具合に、所有や責任所在(誰が保証責任をもつか?)の明確化があるようなのです。このクレイ・ボール(ちょっと想像にしくいけど)、球体だし作るの難しそうですね。
なので、

クレイボールは出現して間もなく利用されなくなった。
その代りに、粘土板の上を円筒印章で刻印してから、
その上に、円形や四角あるいは三角の印(しるし)が刻み込まれた。
この印(しるし)が、文字記号へと進化したのである。

どうも、まとめてみますと、
文字記号が登場した必然性は、
①財の蓄積
②遠距離交易(もちろん①があってこそです!)

という、つまーり!!古代交易(大遠征交易)の発生そのものにあるようです。
文字といえば、言語をより固定化してくれるものとして登場した、くらいに捉えていたのですが、登場した時代背景を見てみると意外な側面が見えてくるものですね 😀
さてさて、明日に続きます。
ぴんぐーさ~ん  よろしく

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