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縄文時代はなんで土器で区分されているの?

以前にこのブログでも紹介されましたが縄文時代の現在のオーソライズされている時代区分は土器で行われている事は皆さんご存知でしょうか?
復習ですが土器による縄文時代の区分は以下のようになっています。
10000年~12500年前 縄文草創期
7000年~10000年前  縄文早期
 4500年~6000年前  縄文前期
 3500年~4500年前  縄文中期
 3000年~3500年前  縄文後期
 2300年~3000年前  縄文晩期
 2300年前~       弥生時代

どうやって土くれのような土器で時代区分を?と疑問を持たれた、もたれなかった方、この時代区分を考え出した山内清男(やものうちすがお)氏の紹介と併せて少し勉強下さい。
まず大雑把にどんな土器の特徴があるのでしょうか?
土器にだんだん興味が沸いてきた人 🙄 、ちょっと↓押してから進んでね
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草創期:隆線文土器等を使用した。
その後爪形文,押圧縄文、円孔文を施す土器郡が各地に展開する
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早期:撚糸文系土器様式が現れる。
押型文系土器様式の出現。この時期の大きな特徴として土器の底が尖っている通称尖底土器が作られる。
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前期:土器が尖底から平底土器へと変遷し、縄文文様が発達する。容器への装飾が豊かになり、次に迎える中期への基礎が出来る。漆技術の発達により器面への塗装、土器の補修や矢じり、櫛等接着剤として使われ始めた。
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中期:土器は力強く、豪華な装飾を付けた物が作られるようになる。中期中頃新潟県信濃川一帯に火焔型土器が出現
土偶が爆発的に作られるようになる。(早、前期の土偶は全体の約2%)
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後期:土器文様は沈線文等地味になり一時的にもろく粗雑な土器が出現する。土器の器種が多様化し注口土器、浅鉢等が盛んに作られるようになる。文様も磨消縄文が東西の広範囲に分布し、地域色の強い土器が少なくなる。
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晩期:東北方面で亀ケ岡文化圏ができ、装飾など制作技術が高い中空の遮光器土偶や雲形装飾土器は、この時期を代表するもの。この亀ケ岡文化圏は広く関東・東海・近畿地方まで及んだ。
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☆土器は縄目の模様が出てきたのが縄文早期から、前期、中期、で装飾を極め、後期には一旦機能優先になる。面白いのは晩期の東北地方中心の装飾土器の百花騒乱ぶりである。縄文文化は亀ヶ岡文化の後、東北、北海道をベースとして平安時代までその後1000年以上「続縄文文化」として継続する。
上記を見ても単に土器形状だけでない分類であることがおおよそ解ります。
今日は遅くなりましたので山内清男の話は次回に投稿します。

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