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縄文土器:必要だった!⇒貯蔵・煮炊きによって食生活が圧倒的に飛躍した

考古学上、土器は時代区分のモノサシの意味合いがあります。そうすると、~型式土器,~文土器のようにどうしても時代区分を示すだけのもの…そのように思いがちです
しかし、縄文人の意識を推察するに、やはり必要だったから土器をつくったのだと思います。なんで必要だったか?そこを解明することによって、縄文人の生活を推察することができると思います 😀
そこで、土器の形に注目して、一体どのように使われていたか を探りたいと思います。
財団法人 横浜市ふるさと歴史財団 埋蔵文化財センターhttp://www.rekihaku.city.yokohama.jp/maibun/mb14/tame14.html [1]
からの抜粋です
byさーね
土器の形はその時代の生活様式を物語る!
ぜひ読んでみてください!

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土器の形
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>土器の器種について
 土器にはさまざまな形のものがあります。一体どんなものがあるのでしょうか?ちょっと羅列(られつ=連ねてならべること)してみましょう。甕(かめ)・壺(つぼ)・鉢(はち)・高坏(たかつき)・椀*(わん)・器台(きだい)・坏(つき)・皿‥‥
…(中略)
>●甕形土器
…(中略)…火にかけたときには、火のまわりがよくなり、早く熱が伝わります。ですから、この甕型土器は主に煮炊きに利用したものと考えられています。また弥生時代の後半から、より熱を効率よく伝えるために甕の底の部分に台を付けた台付きの甕形土器も現われます。
・煮炊くことによって、それまで食べられなかった植物系の食物が摂取できるようになった。
・主食と共に、様々な植物等を一緒に煮炊くことによってバリエーションが増え、摂取できる栄養分も多くなった。

>●壺形土器
…(中略)…土器の表面(内側と外側)は甕形土器に較べるときれいで丁寧(ていねい)に磨かれていたり、赤色顔料や朱などが塗られているものが多いです。このため、液体や大切なもの(種もみなど)を入れておく貯蔵に利用したものと考えられています。壺型土器は甕形土器に較べてその形のバリエーション(変化)に富んでいます。
・貯蔵できるようになり、食生活が安定した。
・水を貯蔵できるようになった。

>●鉢形土器
…(中略)…深鉢形土器は主に煮炊きに利用した土器ですが、貯蔵などの用途も兼ねていました。その後、弥生時代にはいって甕形土器と壺形土器がその用途によって区別されたため、深鉢形土器という名称はそれ以降の時代の土器には使いません。また、浅鉢形土器はおもに固形物を盛っておくための容器で、深鉢形土器に対して付けられた名称ですから、弥生時代以降の同じ形のものは単に鉢形土器という名称で呼んでいおり、その用途はどちらかといえばものを盛るために用いられていました。
・みんなで食事をするため。必要だった。だからつくった。
>●椀形土器*
…(中略)…サラダボウルやお味噌汁などを飲むお椀を想像していただければ良いかと思います。中には鉢形土器と区別がつきにくいものがあり、報告書や展示会を開くときには悩んでしまうこともあります。鉢形土器に較べるとサイズが小さいことから、こちらも貯蔵容器としてではなく、食事の際に汁物を入れたり、ものを盛るために用いられたものと考えられます。
・鉢形土器に盛られる主食に対して、個々の食のための器。
>●坏形土器
…(中略)…椀形土器と同様の用途で用いられたものと考えられます。現代ではこの坏というと杯(さかずき)が思い起こされます。お神酒を飲むときのような杯を想像すると良いかも知れません…(中略)…
・何か特別な飲料?祭祀の際の酒?とにかく、そのような祭りの場で使用された。
>●高坏形土器
 坏形土器に高い台が付いた形状を呈する土器で、食べ物や土器などを盛るために使われていたものと考えられます。壺形土器と同様に表面が磨かれ、赤い色が塗られている場合が多く、大切なものを盛っていたとも考えられます。…(中略)…
・同じく祭祀の際に利用されたのだろうか?自然の神々に捧げる食のためにつくられた。
こうして土器の器種を見ていくと、厳しい外圧条件⇒どーする?と考えた結果ではないでしょうか?
・まず、食生活をどうにかしなくては?⇒土器をつくり、煮炊き・貯蔵へ。
・さらに、自然の神々=精霊信仰の縄文人にとって最も重要な祭祀の場へと土器様式が発展していった。

土器は、縄文人にとって必須のものであったのだと思います!

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